スミス&ウェッソン 500 マグナム実包模型
このスミス&ウェッソン 500 マグナム模型(全長180mm。きょう体径58mm、リム径62mm)は、2007年5月27日から6月1日にかけて、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ市で開催されたAFTE(銃器工具痕鑑定者学会)の第38回セミナーの講演者に贈られた記念品である。
スミス&ウェッソン 500 マグナム実包は、S&W社が史上最強の拳銃を目指して開発し、2003年1月に発表されたS&W500型回転弾倉式拳銃用にコーボン社(Cor-Bon)と共同開発されたものである。その威力と射撃時の反動の強さは、拳銃としては驚異的なものとされている。
これは、そのパロディーとして製作された記念品である。本体は磁性体であるため、軟鋼であろう。背面に「500S&Wマグナムは史上最強の回転弾倉式拳銃用実包である。」と印刷され、その下に実寸法のシルエットが印刷されている。
この実包模型は二つに開くことができ、中には、折り畳み式のナイフが収納されている。そのナイフの柄には、実包の実寸法と思われるサイズの実包模型が埋め込まれており、ナイフのジョイント軸にはS&W社のマークが刻まれているという凝った作りとなっている。
ただ、この実包の実寸法とされるものは、資料を調べてみるとだいぶ小さいことが分かる。
S&W500マグナムの薬きょう長は1.625インチとされているので約41.3mmとなる(銃砲刀剣類所持等取締施行法施行規則第7条が定める拳銃実包の制限値である41.0mmより若干長い)。また、きょう体径は0.530インチとされているので約13.5mmとなる。
ところが、印刷されたシルエットの寸法は、薬きょう全長31.2mm(1.23インチ)、きょう体径9.27mm(0.365インチ)しかない。また、ナイフの柄に埋め込まれた実包模型の薬きょう全長は33.0mm(1.30インチ)、きょう体径10.03mm(0.395インチ)しかなく、実際の実包の大きさが過小評価されている。
ちなみに、実包模型の全長は実寸法の約3.15倍できょう体径は実寸法の約4.31倍となっている。
ナイフのブレードの根元付近には、AFTE2007のロゴがエッチングされている。
その裏面にはS&W500マグナムのロゴがエッチングされている。
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