訳者の私的画像集8


シエラ社のデスクマット兼用ブレット・ボード

 弾丸や実包のメーカーが、販売している、あるいは販売したことのある弾丸や実包を張り付けたブレット・ボードは、銃器愛好家なら部屋を飾る装飾品として必ず収集しているものであろう。発射痕鑑定を行う上でも、実物の弾丸あるいは空包が系統的に並べられているブレット・ボードは、発射弾丸の種類の特定を行う上うで大変便利なものである。

 普段見慣れない特殊な口径の弾丸が事件に使用されることもあることから、多種類のブレット・ボードを収集しておくことは、鑑定の精度向上の上でも重要となる。そのため、海外の犯罪捜査研究所の銃器鑑定部門の多くは、多数のブレット・ボードを誇らしげに展示している。中には、その研究所のために特別に製作されたものもあり、それらは研究所のステータス・シンボルとなっている。

 ただ、数多くの弾丸を集めたブレット・ボードは、かさばり、重く、壊れやすいものでもあり、海外で購入して持ち込むことは大変である。さらに装飾価値のあるものは高価である。なお、レミントンやウインチェスターなどの実包メーカーが製作するブレット・ボードには、火薬が装填されているものもあり、国内に持ち込むことができないものもある。一方、シエラのような弾丸供給メーカーの、文字通り弾丸のみを張り付けたブレット・ボードは、合法的に持ち込むことができる。

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 これは、シエラ社のデスクマット兼用型ブレット・ボードである。このような印刷物のブレット・ボードは廉価で軽く、アメリカから持ち帰るのも容易である。実物大の弾丸のカラー写真が並べられており、鑑定の際にも十分役立つ。

 壁に吊り下げられるように、上端付近に二つの穴が開いている。軟質プラスチック製で、裏側に薄いウレタンフォームが張り付けられている。表面には透明フィルムが張られており、デスクマットとして使用できる。

 訳者は、長らくデスクマットとして使用してきたので、周辺部で透明フィルムが剥がれてきている。

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弾丸の種類を示す略語もまとめられている。

 
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