訳者の私的画像集59


アボッツ・オールソーのバターキャラメル

 訳者がAFTEで活動できるようになったのは、AFTEの存在を知らせてくれて、正会員への推薦をしてくれた恩人がいるからである。その人ジム・ヘンビーは、ベトナムに従軍後、アメリカ軍の座間キャンプの犯罪捜査研究所で銃器工具痕の鑑定者として日本に滞在していた。その時に知り合った。どういうわけか、訳者に対してことのほか親切で、ずいぶん力になってくれた。そして、1977年4月に帰国し、それ以来日本を訪れていない。

 訳者より9歳年上で、今では互いに歳をとってしまったと言い合う仲である。ただ、相変わらず大きな体で、知り合った当時は、これぞアメリカ人と感じさせるタフガイであった。訳者がAFTEに参加するたびに、一度は食事を共にするのが習わしであった。以前は、体の大きさに見合った、旺盛な食欲を見せていた。アメリカン・ポーションとはこのことだといった食べ方であった。訳者だけでなく、親しい仲間や、初めての参加者なども招待して、大勢でにぎやかに食事をしたものであった。

2011Abbott1.jpg"

 ところが、60歳を過ぎたころから食は細くなり、メインディッシュの肉をこちらの皿に分けてくれるようになった。数年前からは、夜のワークショップのスケジュールが忙しいこともあり、時間をかけて贅沢なディナーを囲むことはなくなった。リタイア後の経済的理由もあるかもしれないが、それ以上に食べられなくなったことが理由だろうと思っている。ただ、少し細くなったとはいえ、大きな体は相変わらずである。

2011Abbott2.jpg"

 レストランの食事に行かなくなった代わりに、彼は地元のキャンディーショップのバターキャラメルを、「奥さんと娘さんによろしく」と言いながら手渡すようになった。それが、このアボッツ・オールソーのバターキャラメルである。甘くてやわらかいキャラメルで、冷蔵庫で保管しないと、暖かい時期は軟らかくなって包装紙にくっついてしまう。

2011Abbott3.jpg"

 包み紙には白(半透明)と黄色の2種類がある。白い包み紙のキャラメルは、濃厚なバターキャラメルである。黄色い包み紙のキャラメルは、中に砕いたナッツが混ぜられた濃厚なバターキャラメルである。それぞれが10粒ずつ入っており、合計20粒入りである。上の写真は、それぞれを1粒ずつ食べてから撮影したものである。

2011Abbott4.jpg"

 内容量は12オンスということだから、20粒で340グラムということになる。一粒当たり17グラムということだ。計量してみたところ、粒ごとの質量のばらつきが大きく、15グラム台から22グラム台までの範囲に広がっていた。概して、白い包み紙のキャラメルの質量が大きく、黄色い包み紙のキャラメルの質量が小さかった。

2011Abbott5.jpg"

 アボッツの自家製キャラメルの歴史は古く、インディアナ州のヘーガーズタウン(Hagerstown, Indiana)で1890年から製造しているという。120年以上の歴史のあるものだ。森永のミルクキャラメルが1899年生まれとのことだから、それより9年古いことになる。

 ただ、アボッツ・オールソーのキャンディーショップの歴史はそれほど古くなく、ノエル家(Noel family)がインディアナポリスの北店を開いたのは1993年だそうだ。

2011Abbott6.jpg"

 そして、多くからの要望に応えて南店を1999年に開店したという。それから数年して、このキャラメルをもらうようになったことになる。

2011Abbott7.jpg"

 この濃厚で、甘くてやわらかいキャラメルの味は、日本国内では味わえないのではなかろうか?

2011Abbott8.jpg"

 原材料表示には:ミルク、砂糖、シロップ、バター、ナッツ、部分硬化大豆油、塩、大豆、レシチン、着色料(青色1号、黄色5号、黄色6号、赤色40号)、プロピレン・グリコール、グリセリン、人工調味料、ビタミンAとパルミテートのいずれかあるいはすべてが含有されているとある。

(2011.6.18) 

 
<< 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 >>

訳者の私的画像集 目次に戻る
隠れた証拠に戻る