訳者の私的画像集43


マグカップ・コレクション8 フォレンシック・テクノロジー社のマグカップ

 現在、アイビス(IBIS-Integrated Ballistic Identificatin System)は、日本を除く世界各国で、発射痕鑑定の標準的な鑑定資機材となっている。TVショーのCSI:でも、発射痕鑑定はアイビスを用いて行っている。そのアイビスを開発し、販売している会社がフォレンシック・テクノロジー社(以下FT社)である。

 アイビスの開発経緯やFT社については、すでに当サイトの中で紹介している(発射痕鑑定システムの歴史)。その中で紹介したように、1991年11月25、26日の両日に、モントリオールにあるFT社で、AFTEの発射痕鑑定の判定基準策定研究会が開催された。この研究会の顧問となっていた訳者は、経費負担は大きいものの得られるものも多いと考えて、モントリオールまで出かけて、この研究会に出席した。

 訪れたのは冬至間近の頃で、モントリオールは午後3時過ぎには夕方になってしまった。日陰には雪が積もっていたと記憶している。太陽が出ている時間は、FT社の会議室で研究会を行っており、FT社から出ると外は真っ暗という生活の3泊4日の旅であった。

 寒くて雪に覆われる気候を避けるため、モントリオールには広大な地下街があることをその時知った。英語よりフランス語の方が通じる町であったが、地元のモントリオール警察の出席者が、ずいぶん親切にしてくれたことを記憶している。

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 その訪問の際の会社からの記念品が、このマグカップである。真っ黒な陶器のカップを右手で持つと、金色の円の中に、円形で会社名が描かれている。その中に円があり、さらに図案化された「W」が描かれている。

 社名がフォレンシック・テクノロジー社なのに、なぜ「W」かというと、その親会社のウォルシュ・オートメーション社の社名と、その社長のロバート・ウォルシュの頭文字を示しているからだ。

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 左手でマグカップを持っても、見えるものは右手で持った時と同じである。

 

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 マグカップの底も、糸底の部分を除くと、真っ黒に着色されている。底には、中国製の表示がある。

 色の濃いマグカップは、見た目に高級感があり、飾っておくには最適だ。ただ、コーヒーを入れて飲む際に、その色が分かり難く、おいしさが半減するように感じるのは私だけだろうか?その一方で、コップについた汚れが目立ちにくいという利点はある。

 結局このカップは、これまで使わずに食器棚に飾ってあった。

 
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