チャーリーの自伝
AFTE2011の会場では、2年ぶりに「隠れた証拠」の著者チャールズ・メイヤーズと再開した。2年前と変わらず、しっかりとしておられた。今年で85歳になられるはずである。そこで、新しく本を書いたから、あとで貴殿に差し上げるとの言葉を戴いた。
書名はCHASING TAILLIGHTS TO FORENSIC BALLISTICSである。これは「パトカー勤務から法弾道学へ」といった意味である。チャーリーが60年間にわたって身をささげた仕事のことをタイトルとしているが、生まれてから現在に至るまでの自伝でとなっている。「隠れた証拠」は銃器工具痕鑑定の入門テキストの形で、取り扱った事件における鑑識活動が記述されていた。こちらの本にも同じ事件がほとんど登場しているが、思い出話として語られ、写真や図面は一切ない。
最初の娘が、知的障害をもって生まれたこと、自然に囲まれた環境で育てたこと、教官時代は辺鄙な勤務地であったが、そこで少年野球チームを組織したこと、ノースカロライナ州、テネシー州やケンタッキー州での生活など、多彩な生活が語られていた。
人生についてだけでなく、銃器鑑識についても、読めば読むほど含蓄のある本であった。
|
訳者の私的画像集 目次に戻る
隠れた証拠に戻る